5Gとは?
5G(ファイブジー)は「5th Generation」の略称で、携帯電話などに用いられる次世代通信規格の5世代目を意味する言葉です。
日本語では「第5世代移動通信システム」と表記されます。冒頭で紹介したとおり、2020年3月から一部地域において5Gのサービスが開始されました。現在、対応エリアの拡大や対応機種の開発・販売が進んでいます。

そして5Gに対応した機種が「5Gスマホ」と呼ばれており、実際に5Gスマホを持つべきか悩んでいる方もいるでしょう。
新しくリリースされる機種は、ほとんどが5G対応になってきました。
auのように、今後発売するスマホはすべて5G対応にすると発表した携帯キャリアもあるほどです。高性能な最新スマホを使いたい方などは、5Gスマホの購入を検討しても良いでしょう。
5Gまでの通信規格の歴史
5Gは第5世代移動通信システムの略称です。つまり、5Gの前には4つの通信規格がありました。5Gまでの通信規格の歴史を順番に解説します。

1Gの歴史
1979年頃、第1世代移動通信システムとして、世界で初めてセルラー方式による自動車電話サービスがスタートしました。当初は音声通話のみをサポートしており、現在のようなデータ通信はできません。
1985年には車外でも通話可能なショルダーホンが誕生し、1991年には超小型携帯電話「mova(ムーバ)」が登場します。
2Gの歴史
1993年になると、アナログ方式からデジタル方式になった第2世代移動通信システムがスタートします。パソコンに接続すれば、外出先でも携帯電話からメールを送ることが可能です。
データ通信が可能にはなりましたが、最大通信速度は9,600bpsと0.01Mbpsよりも遅く、制限も多い移動通信システムになります。
3Gの歴史
2001年頃には「世界で同じ端末を使えること」を目標とした第3世代移動通信システムがスタートします。
最大通信速度は64kbps~384kbpsと、現在と比べると低速ですが、文字ベースのホームページの閲覧や、撮影した画像を電子メールに添付するなどが可能です。
携帯電話でできることが増え、性能も上がったことで、ユーザー数が増加していきますが、同時にデータの高速化が求められるようになります。
そのため、3Gの時代にはデータ通信の高速化に特化した「第3.5世代」や「第3.9世代(LTE)」などが登場します。
4Gの歴史
2010年頃に始まった第3.9世代(LTE)の準備期間を経て、2015年頃から第4世代移動通信システムは本格的にスタートします。
周波数の利用効率を高めることで、さらなる高速化を実現しており、最大通信速度は110Mbps~約1Gbpsと、3Gの時代に比べて格段に向上しています。
通信速度の向上により、ホームページや動画の閲覧は快適になり、スマホを持っていれば動画を配信できるなど、4Gはさまざまな面でメリットをもたらしました。
一方で、通信速度の高速化やスマホの普及により移動通信トラフィック(データ量)は増大しており、将来的にはネットワーク速度の低下やデータの損失などが発生するリスクが懸念されています。
この問題を解決するために、高速大容量・多数同時接続・超低遅延の3つを兼ね備えた5Gが開発されました。